自動車保険は、ノンフリート等級を採用しています。このノンフリート等級は、契約者間の保険料の不公平をなくすものとして存在しています。自動車保険を利用しなければ1年1等級あがるのですが、事故を起すと事故により等級がダウンします。今回は等級ダウンの事故について紹介をします。
等級ダウン事故
現在、事故を起し自動車保険を利用した場合、下記の3種類の等級ダウンがあります。
- 3等級ダウン事故
- 1等級ダウン事故
- ノーカウント事故
この3種類です。
出典:そんぽ24
2012年10月に自動車保険の等級制度が改定されました。そのため、それ以前に存在していた「等級すえおき事故」が無くなり、代わりに「1等級ダウン事故」が導入されています。この等級すえおき事故がなくなったことは、車両保険に加入している方にとってはとても影響のあることですので、注意をしてください。
また、事故を起して等級がダウンしてしまいますと「事故有係数」が適用され、同じ等級であったとしても保険料の割引率が低くなります。
3等級ダウン事故について
3等級ダウン事故は事故1回につき、等級が3等級下がる事故です。
- 他人を事故で死傷させた
- 他人の車や物を破壊した
- 自分の車を壊した
- その他、ノーカウント事故・1等級ダウン事故以外の事故
つまり、対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険を利用した場合は、3等級ダウン事故になる可能性が高くなります。
また、1年に複数回3等級ダウン事故を起した場合、翌年の自動車保険更新を拒否されるケースがあります。
1等級ダウン事故
1等級ダウン事故は、事故1件につき1等級ダウンする事故です。この事故は、車両保険を利用する事故を起した際に適用されます。
基本的に、予測不可能な事故や自然災害に遭った場合に適用されることが多くあります。
- 火災、爆発
- 台風、竜巻、高潮
- 落書き、いたずら
- 窓ガラスの破損
- 飛び石による破損
- 盗難
このような場合が1等級ダウン事故になります。事故有係数になる可能性があるうえ、等級がダウンします。つまり受け取る補償金と翌年に支払う保険料を比べて、保険を利用するかどうかを考える必要があります。車の盗難などは仕方ないのですが、小さな事故で来年の保険料などを考えて申請をする必要があります。
ノーカウント事故
事故の件数にかかわらず、等級に影響がないのがこのノーカウント事故です。そのため、保険を利用しても、ノーカウント事故であれば、翌年も普通に1等級上がります。
また、事故有係数の適用もされません。
- 人身傷害保険を利用した事故
- 搭乗者保険を利用した事故
- 無保険車傷害保険を利用した事故
- その他特約を利用した事故
保険会社によって、ノーカウント事故や特約が適用される保険は異なりますが、基本的に対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険以外の保険を利用した場合はノーカウント事故になります。
つまり、自身や同乗者、家族の怪我の治療費のために保険を利用すれば、ノーカウント事故となるわけです。ノーカウント事故で等級は下がりませんので、等級が下がるのを恐れて自己判断で利用しないというのは避けた方がいいでしょう。
まとめ
自動車保険を利用すると、等級がダウンします。
- 3等級ダウン事故
- 1等級ダウン事故
- ノーカウント事故
3等級ダウン事故の場合、対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険を利用すると適用されるうえ、事故有係数となります。
1等級ダウン事故は、予想不可能な事故にあい、車両保険を利用した場合に適用されますが、補償金と翌年の保険料の割引率を考えて、場合によって自腹を切った方がいいかもしれません。
そして、怪我を負った際に利用する人身傷害保険、搭乗者傷害保険、無保険車傷害保険はノーカウント事故になり、翌年の等級には影響がなく補償を受けることが出来ます。これは確実に利用していくべきです。
考えるべきは、1等級ダウン事故であり、これは損得を考えて利用をすることが重要です。